耳で聴く本屋さん

赤い着物

内容紹介

村で旅籠を営む一家の少年・灸は、降り止まない雨のせいで川が氾濫し、庭の池の鯉が溺れてしまわないか案じていた。やがて人力車が止まり、母に手を引かれた赤い着物の女の子が下りてくる。泊まり客の子供と遊ぶのが好きな灸は、座布団をかぶったり叩いたりし、女の子を大いに喜ばせる。しまいには犬の真似をし、逆さまになって階段を降りていくのだが、そこで思いがけない悲劇が起こり……。