鼓くらべ

山本周五郎が描く、少女と老人が紡ぐ時代小説。鼓の名手を目指すお留伊は、庭先で鼓の稽古をしていると、旅の絵師の老人に出会う。老人はお留伊の鼓の音に魅了され、彼女に芸術の心得や人生の教えを伝える。お留伊は老人に親しみを感じ、彼の絵や手紙を大切にする。やがてお留伊は金沢城で行われる、鼓くらべに出場することになるが、そこで待ち受ける試練とは……。