耳で聴く本屋さん

遺伝

内容紹介

K博士が刑法学者になった動機は、無理心中を仕掛けられた過去にあるという。T大学を出たばかりの頃、初花という吉原の花魁に惹かれる。ある晩、初花は身の上話をK博士に打ち明ける。父は彼女が母の胎内にいる時に殺され、母は彼女を産んで百日過ぎに殺された。犯人に復讐しようと決心した初花は、世を呪う心が抑えきれなくなり、自ら苦界へ身を沈めたという。K博士は犯人の調査を始める。