耳で聴く本屋さん

神楽阪の半襟

内容紹介

病後の夫と慎ましく暮らすお里は、夫の駒下駄を買いに、久しぶりに二人で神楽坂へ出かける。道中の半襟店で四十八銭の半襟に心を引かれるが、夫と好みが合わず「いらない」と告げて店を離れた。下駄屋ではインキを買いに出た夫が、戻るなり再び坂下へ歩き去る。こっそりあの半襟を買いに行ってくれたのではと、お里は期待に胸を高鳴らせて待つ。やがて戻った夫と歩き出した彼女は、恐る恐る半襟店の飾窓に目をやるが──。