耳で聴く本屋さん

妖婦

内容紹介

神田の司町は職人が多く、みな喧嘩早く見栄っ張りで、無理をしてでも娘に芸を仕込む町だった。安子はそこで四代続いた畳屋・相模屋の末娘として生まれた。総領の新太郎は放蕩者で、律義な父親は厳しかったが、派手好きで情に脆い母親は安子にどんな我儘も許して育てた。安子は気位が高く、五つの時には欲しい犬の置物を断られると盗んで帰るような子供だった。