耳で聴く本屋さん

誰も知らぬ

内容紹介

四十一歳の安井夫人が若い頃の出来事を振り返る。「私」と芹川さんは女学校時代からの友達。ある時、芹川さんが見せてくれたアルバムに、綺麗な学生が写っていた。投書雑誌の愛読者通信欄で知り合った慶応の学生で、二人で結婚も決めているという。彼女は兄に打ち明けたが、反対されているらしい。二十三歳になった年のある日、彼女の兄が私を訪ね、家を逃げ出した妹を探していると言う。