三山居士
内容紹介
二月二十八日、生暖かい風が吹き、地面は濡れていた。歩くと足下から病人の呼息のような蒸気が立ち上り、人々の眼鼻口を悩ませる。帰宅すると肩当と羽織だけが不思議と汗で濡れていたが、綿入れなどの下着は湿っておらず、妙な感覚を抱いた。友人の池辺君の容体が突然変ったのは、その日の十時半頃からであった──。
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二月二十八日、生暖かい風が吹き、地面は濡れていた。歩くと足下から病人の呼息のような蒸気が立ち上り、人々の眼鼻口を悩ませる。帰宅すると肩当と羽織だけが不思議と汗で濡れていたが、綿入れなどの下着は湿っておらず、妙な感覚を抱いた。友人の池辺君の容体が突然変ったのは、その日の十時半頃からであった──。
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