耳で聴く本屋さん

老婆

内容紹介

鉄工場に勤める私が借りたのは、二階の六畳の間。夜遅くに帰った時も朝出かける時も、大家の老婆は火の消えた火鉢の傍にじっと座っている。いったい婆は何者だろう。ある日、風邪を引いて工場を休んだ時などは、話しかけても「へへへへへへ」と謎の笑いをするだけで、絶えず顔を撫で回している。だんだんと無気味さが募ってくる。もしかしたら私はこの家から逃げ出すことはできない運命なのか。