耳で聴く本屋さん

花をうめる

内容紹介

子供の頃に夢中になった遊び。それは鬼が目をつぶっている間に、他の人が摘んできた花を穴に入れて硝子の破片で蓋をし、上から砂をかける。そして、目を開けた鬼が花の隠し場所を探すというもの。ある日の夕暮れ時、私は林太郎とツルの三人でこの遊びをした。花で美しい世界を創り出すツルが私は好きだった。その日の最後の鬼は私。ところが、いくら探しても、花の隠し場所は見つからない。