耳で聴く本屋さん

妖怪漫談

内容紹介

日本と中国の怪談について論じたエッセイ。日本の怪談の多くが支那(中国)から輸入されたものであると論じている。支那の書物を調べると、『今昔物語』や江戸時代の怪談は、『捜神記』『剪灯新話』などの系統を引いている。両国の怪異を比較すると、仙人話は日本では少なく、幽霊話は両国で多い。支那では死体が暴れる「僵尸」が語られるが、日本では猫の仕業と考える。また、狐の怪は両国に多いが、狸は日本で特に重視される。