耳で聴く本屋さん

戦争責任者の問題

内容紹介

昭和期には「日本のルネ・クレール」と呼ばれた映画監督による社会評論。最近、自由映画人連盟の人達が映画界の戦争責任者を指摘し、追放を主張している。主唱者の中に私も混じっているが、本当の意見を述べて立場を明らかにしておく。今度の戦争で「騙されていた」という一語の持つ便利な効果に溺れて、一切の責任から解放された気でいる多くの人々の安易な態度を見ると、私は日本国民の将来に対して暗澹たる不安を感じる。