耳で聴く本屋さん

遁走

内容紹介

無鉄砲な家出を繰り返した「私」の回想。中学三年生のときに教わっていた幾何の教師は厳しく、授業の前日は憂鬱で仕方がなかった。月曜日の授業を避けるために仮病を使い続けたが、ついに限界を迎え、ある朝ついに家を飛び出す。行くあてもなく電車で品川から藤沢へ向かい、江の島まで歩くが、所持金はほとんどない。夜になり、寒さの中で寝ようとしていたところ、偶然出会ったインド人男性に家へ招かれたのであった。