耳で聴く本屋さん

母性偏重を排す

内容紹介

1916年に発表された評論。与謝野晶子自身の経験と思索に基づいた、当時の社会通念に対する考察が展開されている。与謝野は、トルストイやエレン・ケイの主張する母性中心説に疑問を呈する。人間の生活には多様な側面があり、母性だけを中心とすることはできないと主張する。自身の経験を振り返り、母だけでなく妻、友人、世界人類の一員、日本臣民など多様な役割を担っていること、それによって自我が成長し、生活が発展すると考える。