耳で聴く本屋さん

本棚

内容紹介

『貧しき人々の群』『伸子』などの代表作で知られ、昭和期に活動した作家の随筆。うちからの引越し騒ぎで、『女学雑誌』の合本、森鴎外の『美奈話集』など、父や母が若かった頃の蔵書が出て来た。両親は本棚を持たなかったが、私が女学校に通う頃、自分の部屋の本棚には、ポーの小説集やワイルドなどが加わった。いつの間にか、明治末期から大正への文芸潮流が女の子の心を移ったことが考えられる。