耳で聴く本屋さん

草紅葉

内容紹介

『あめりか物語』『濹東綺譚』などの小説で知られ、明治期から昭和期に活動した作家の随筆。三月九日(東京大空襲)の夜、私は麻布の家と蔵書が焼け失せるのを見定めていた。浅草で興行ものに関与していた知り合いの死も、一年余りが過ぎると、事実として受け取らねばならない。その頃、オペラ館の舞台の大道具をしていた親方がいた。彼には二人の娘がいて、姉で栄子という芸名の踊子と心易くなった。