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東京大学を定年退職した和辻哲郎は、会議の名簿で自分に「名誉教授」の肩書きが付いていることに気づく。訂正を申し入れても、別の名簿や著書の包み紙に載った略伝に同じ誤記が現れる。そこで、資格を決める勤続年数の数え方を説明し、自分が条件を満たしていない理由を記す。さらに、肩書きによって人への態度が変わる世間の習慣に目を向け、肩書きの効用にあずかりたくないという考えを述べる。