耳で聴く本屋さん

グーズベリーの熟れる頃

内容紹介

東北の小さな村に住む仙二は、夏も近いある夕方、いつものように池のふちを歩いていた。知り合いのお婆さんと一緒にいる若い娘を見かけ、彼女が忘れられなくなる。彼女の好きな藻の花を垣根にこっそり置いたり、葡萄園から帰る彼女を桑の木影からうかがったりしていた。大事な網を拾ってあげて、お礼を言われた時には、死んでもいいとさえ思う。だが九月に入ると、姿を見かけなくなってしまう。