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約束の講演に間に合わせるため、もうりい博士は険しい山道を自転車を押して越えることにした。途中、坂で見かけた病人を気の毒に思った博士は、下り道で出会った魚屋に五十銭銀貨を渡し、後から来るその病人に届けてほしいと頼む。貧しさに何度も死のうとしては思いとどまってきた魚屋の藤六は、銀貨を天の恵みと喜ぶが──。