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赤坂の芸者・梅龍が、去年箱根塔の澤で大水に遭った時の話を語る。梅龍は姐さん、玉龍、若菜、女中のお富と五人で箱根へ湯治に行った。姐さんは日本一と唄われた美人で、何事にも狼狽を見せない女である。ある晩、梅龍が髪を洗っていると洪水が起こり、逃げることになった。真暗な中、半鐘の音や人の騒ぐ声が聞こえ、川岸の芸者屋が川へ落ちたというーー。