耳で聴く本屋さん

石を投ぐるもの

内容紹介

『貧しき人々の群』『道標』などの代表作で知られ、昭和期に活動した作家の時事評論。二十六歳の母親が生後一か月の赤子をおんぶして二歳の男の子と猛烈に混んだ山の手電車に乗ったところ、背中の赤子が窒息して死んだ。東京検事局は警告的処罰をしようと母親を過失致死罪で起訴したが、世間は不幸な母親に同情し、結局、起訴猶予となる。なぜ赤子は圧死したのか。警告は、殺人的交通事情を解決しない運輸省の怠慢に対して発せられるべきだ。