耳で聴く本屋さん

空車

内容紹介

むなぐるまは古い言葉である。古い言葉をそのまま使うと、時代や場所の色を帯びたままになり、使える範囲が狭くなってしまう。しかし古い言葉に新しい命を与えることができれば、それは生きた言葉になる。森は「空車」という題を掲げたとき、どう読むべきか迷った。「からくるま」と読めば軽そうに感じられ、やせた男が急いで挽いて行きそうである。この感じは自らの意中の車と合わない。そこで「むなぐるま」と読むことにした。