耳で聴く本屋さん

青田は果なし

内容紹介

『貧しき人々の群』『伸子』などの代表作で知られ、昭和期に活動した作家の随筆。秋田市から汽車に乗って間もなく、広大な稲田の景色は先祖代々からの農民の労力が込められていた。稲田は人間生活の労力の上に繁茂しているのに、この辺りの農家はなんと小さく、数も少ない。現在の世の中のしくみでは、稲とそこから取れる米は最も投機的な商品ではないだろうか。稲田の間を走りながら、私は「百万人の失業者」という新聞記事を思い起こした。