耳で聴く本屋さん

雨夜草紙

内容紹介

山田三造が野党の首領だった油井伯爵の遺稿を整理していると、死亡したはずの木内種盛が、当時と変わらぬ精悍な容貌で現れる。最後の言として懺悔しておきたいことがあるらしい。三十年前に木内が至誠病院で斃れたのは、病院長にガラスの粉末を飲まされた謀(はかりごと)のため。その頃、病院長は男爵になることが決まっていた。そのような悪漢に対して、復讐する舞台ができた、と木内は語り始める。