耳で聴く本屋さん

壊滅の序曲

内容紹介

長兄順一が仕切る森製作所に戻って来たその日から、正三は本家に漂う空気の異常さを感じる。兄嫁は何度も失踪を繰り返し、次兄清二も妹康子も、みんなが日毎に迫る危機に晒されて変わりつつあった。空襲警報がたびたび出るようになり、街の建物が破壊されると、昼夜なしに疎開の馬車が行き交う。そしてついに森製作所も工場疎開が命じられる。やがて本土決戦が叫ばれるようになる。